ポンパドゥールはもとルイ15世の愛人の名で、シチェドリンが本作で専横行政官の意に用いてから一般化した。皇帝専制ロシアの地方の権力者たちの生態を、連作短編の形で戯画化。 目次 作者から I 《では、 これで、 わがいとしきひとよ、 お別れだ!》 II 引退した老いた雄猫 III 旧ポンパドゥールシャ IV 《こんにちは、 いとしい、 わたしのいい女(ひと)!》 V 《暁にきみは彼女を起こすな》 VI 《彼女はまだ辛うじてしゃべることが出来る》 VII 懐疑する人 VIII 彼!! IX 闘争のポンパドゥール、 あるいは未来の悪ふざけ X 創造者
[BOOKデータベースより]
ポンパドゥールは、元の意味は、フランス国王ルイ15世の愛人Pompadourのことである。国事に容喙し、国費を濫費した女である。シチェドリンはこのポンパドゥールの名を借りて、本作品に専横行政官として登場させ、ポンパドゥールシャをその愛人として登場させた。以後、ロシア語ではポンパドゥールもポンパドゥールシャも普通名詞として通用しはじめ、辞書にもその意味で載っている。そこで、本書の題名を、試行錯誤の末、「専横行政官(ポンパドゥール)とその女たち」とした。本作品は、各章が独立した、言わば読み切り短編の、シリーズもので、1863年から1874年まで、11年にわたって書かれた。この間に、「ある都市(まち)の歴史」(1869〜70)が書かれている。「ある都市の歴史」に登場する市長官たちの、振舞いは、極度に戯画化されているのに対して、この「専横行政官とその女たち」は、ドキュメント風の感じ、やや穏やかな感じでの、皇帝専制ロシアの地方の権力者たちの、戯画化がみとめられる。
[日販商品データベースより]ポンパドゥールはもとルイ15世の愛人の名で、シチェドリンが本作で専横行政官の意に用いてから一般化した。皇帝専制ロシアの地方の権力者たちの生態を、連作短編の形で戯画化。
目次
作者から
I 《では、 これで、 わがいとしきひとよ、 お別れだ!》
II 引退した老いた雄猫
III 旧ポンパドゥールシャ
IV 《こんにちは、 いとしい、 わたしのいい女(ひと)!》
V 《暁にきみは彼女を起こすな》
VI 《彼女はまだ辛うじてしゃべることが出来る》
VII 懐疑する人
VIII 彼!!
IX 闘争のポンパドゥール、 あるいは未来の悪ふざけ
X 創造者
無類のひと
ユートピア
ポンパドゥールたちについての高名な外国人たちの意見
*訳者注、 各章のローマ数字は原書にはない。
参考文献
訳者あとがき