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[BOOKデータベースより]
学問が有意性・適切性の審級にさらされ、経済主義的論理への応答を求められる現代において、世界の人文学者はなにを考え、いかなる未来を描くのか。社会的制度としての大学を根源的に問い、さらなる哲学の実践を提示する充実の論集。
第1部 人文学と制度(ヒューマニズムなきヒューマニティーズ―サイード、フーコー、人文学のディアスポラ;アメリカ合州国の人文学;アメリカの文化戦争にみる「哲学」への問い―「哲学を愛すること」と「ポスト哲学」 ほか)
[日販商品データベースより]第2部 哲学と大学(大学―知と非‐知;技術と人文主義について;特権としての教養―大学の統治と自律をめぐる争い ほか)
第3部 人文学の研究教育制度(ポンティニーからスリジーへ―ポンティニーの旬日会とスリジー=ラ=サルのコロック;亡命大学―ニュー・スクール・フォー・ソーシャル・リサーチ;フランクフルト社会研究所の歴史と現在 ほか)
メディア・テクノロジーの高度な発展とグローバリゼーションを背景に、古くより制度的実践をくりかえし築き上げられてきた人文学およびその教育・研究制度は大きな変容の時代を迎えている。現実社会・政治経済との関わりのなかで世界の人文学者・哲学者は何を思い、いかなる未来を描いているのか。各国の哲学教育施設を紹介するコラムを併録した充実の論集。
目次
◆目次より
ヒューマニズムなきヒューマニティーズ……宮ア裕助
アメリカ合州国の人文学……酒井直樹
アメリカの文化戦争にみる哲学への問い……藤本夕衣
ネオ・リベラルの大学改革と人文学の危機……小林敏明
社会人文学の地平を開く……白永瑞
不穏な人文学宣言……鄭晶薫・崔真碩
人文科学と制度をめぐって・メモ……小林康夫
人文学の現状と将来・私見……熊野純彦
日本のキリスト教大学における神学と制度……西谷幸介
大学――知と非-知……J=L・ナンシー
技術と人文主義について……Th・W・アドルノ
特権としての教養……大河内泰樹
婉曲語法、大学、不服従……A・G・デュットマン
哲学への権利と制度への愛……西山雄二
耳の約束……藤田尚志
主体と制度を媒介する哲学教育……阿部ふく子
大学とグローバリゼーション……F・ナイシュタット
シンポジウムとは何か……A・フランソワ
【コラム】人文学の教育制度
星野太、西山雄二、宮本慎也、斎藤幸平、杉山杏奈、本間直樹、今政肇、宮ア裕助、長坂真澄