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[BOOKデータベースより]
近親者の死による生活意欲の衰え、老化による体力低下、認知症などで、身の回りのことができなくなるセルフネグレクト(自己放任)の高齢者が増加している。気鋭の記者が解決への道筋を探る。
第1章 顕在化する「ごみ屋敷」(「ごみ屋敷」はセルフネグレクト関連も;火災の現場を歩く ほか)
[日販商品データベースより]第2章 セルフネグレクトの現場から(ある県営団地の異変―認知症で一人暮らしの70代女性(神奈川県南部);突然の母の死、娘に残された部屋―一人暮らしをしていた60代女性(神奈川県横浜市) ほか)
第3章 行政の模索(ごみ屋敷対策条例―東京都足立区の歩み;自治体の条例制定相次ぐ ほか)
第4章 医療はセルフネグレクトを救えるか(ごみに埋もれた母のことを誰にも相談できず―娘と同居の60代女性(千葉県北西部);女性からのメール「気持ち分かる」 ほか)
第5章 専門家に聞く(東邦大学教授(公衆衛生看護学)、岸恵美子さん;東京都北区十条高齢者あんしんセンター(地域包括支援センター)長、島崎陽子さん ほか)
老化による体力の低下や認知症、肉親や配偶者など最も身近な人を失った強いショックによる生活意欲の衰えなどから、身の回りのことができなくなる「セルフネグレクト(自己放任)」の高齢者が近年、増加している。「ネグレクト」とは、他者による世話の放棄・放任の意味で、「セルフネグレクト」は「自分自身による世話の放棄・放任」だ。高齢化や単身世帯化が進む中、セルフネグレクトの状態に陥る人は今後ますます増えていく可能性がある。だが、実態把握はまだ不十分で、定義も一部の専門家の間にとどまっている。本書は、毎日新聞本紙の「セルフネグレクト」を追うキャンペーン報道をもとに、追加取材で大幅加筆。セルフネグレクトの現場や行政の取り組みを紹介するとともに、事態の改善に向けた課題を探る。