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- ミステリ国の人々
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日経BPM(日本経済新聞出版本部) 日経BPマーケティング
有栖川有栖- 価格
- 1,650円(本体1,500円+税)
- 発行年月
- 2017年05月
- 判型
- B6
- ISBN
- 9784532176174
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[BOOKデータベースより]
これぞミステリ!と膝を打ついかにも“らしい”52人。あの名探偵から、つい見逃してしまう存在まで、名編の多彩な登場人物にスポットライトをあて、世相を織り交ぜながら、自在に綴ったエッセイ集。作家ならではの読みが冴える、待望のミステリガイド!
ヴァン・ダイン―S.S.ヴァン・ダイン『グリーン家殺人事件』『僧正殺人事件』
[日販商品データベースより]シャーロック・ホームズ―コナン・ドイル
松下研三―高木彬光
明智文代―江戸川乱歩
スコット・ヘンダーソン―ウィリアム・アイリッシュ『幻の女』
アリス―ウィリアム・アイリッシュ『消えた花嫁』
金田一耕助―横溝正史
三原紀一―松本清張『点と線』『時間の習俗』
黒後家蜘蛛の会―アイザック・アシモフ
サッカレイ・フィン―ジョン・スラデック『黒い霊気』『見えないグリーン』〔ほか〕
ミステリ小説という「国」には作家が造形した様々な「人々」が住んでいる。誰もが知る名探偵、事件の鍵を握る意外な人物、憎めない脇役、不可解だけれど目が離せない人……そんな人たちを通して、ミステリを読むおもしろさが何倍にも膨らむ「ツボ」を刺激してくれる、ミステリファン垂涎、読まず嫌いの小説ファンには目からウロコのエッセイ集。
ホームズ、ルパン、エラリー、金田一耕助という直球もあれば、明智小五郎の妻・文代といった変化球も織り交ぜつつ、本格ミステリの古典とされる『グリーン家殺人事件』やジョン・ディクスン・カーの密室モノ、ハードボイルドではロス・マクドナルド、ミステリの日本三大奇書とされる『ドグラ・マグラ』『黒死館殺人事件』『虚無への供物』まで目配りをきかせた人選は、格好のミステリ国へのパスポートになっている。
本書の最大の魅力は、古今東西の名編に、「有栖川有栖」がどのような読書体験を得られたかという個人的な経験が色濃く反映されていること。当然そこには作家だからこそ影響を受けた人物造形やトリックといった"栄養分"も含まれており、著者のファンはもとよりミステリファンにはたまらないエピソードばかりである。エッセイ集とはいえ1話読み切りスタイルでは必ずしもなく、取り上げたそれぞれの作品と登場人物が相互に響き合う連関性を保ち、読み進めていくうちにいつの間にか読者は、作品や登場人物を離れた「ミステリ国」そのものの奥深さに引き込まれていくだろう。作家ならではの読みが冴える待望のミステリガイド!