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[BOOKデータベースより]
文学は、寂寥と喪失をどう描いてきたのか。生きることの原風景をたどる、珠玉の文芸評論。
第1章 痛みとともに歩む者(安吾の「ぐうたら」を裏打ちするもの―『日本文化私観』;貧乏を愛した作家、林芙美子―『風琴と魚の町・清貧の書』;「終戦日記」に見る敗戦からの復興 ほか)
[日販商品データベースより]第2章 女たちの肖像(荷風の描いた、快楽を肯定するひかげの女たち;芸者だった母への深い想い―野口冨士男『風の系譜』;ひそやかな小宇宙―尾崎真理子『ひみつの王国―評伝石井桃子』 ほか)
第3章 孤独と自由を生きる人(断念から始まる―山川方夫『春の華客・旅恋い』;現代の農に生きる者―高村薫『土の記』;もうひとつの世界―筒井康隆『敵』 ほか)
文学は、生のはかなさをどのように描いてきたのか。坂口安吾から中島京子、山川方夫まで、日常の細部に根ざした「小さな言葉」で悲しみを語ろうとした作家がいた。人が生きることの原風景をたどる、珠玉の文芸評論。3・11後の世界を生きる私たちに今もっとも必要な一冊。