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共立出版 船山信次
点
第1章 有機化学と私たちの生活(衣食住と有機化合物―衣食住と有機化学の関係;毒と薬と有機化合物―毒や薬の正体の多くは有機化合物 ほか)第2章 有機化学の基礎(有機化合物を構成する元素―C、H、O、N、S、Pでほとんど全部;原子の構造―共有結合について ほか)第3章 分子中に窒素を含まない有機化合物(脂肪酸とポリケチド類―食用油やセッケンの正体を知る;糖質―まずはグルコースを理解する ほか)第4章 分子中に窒素を含む有機化合物(アミノ酸とペプチド―カニの甘味、昆布のうま味の正体;アルカロイド―イノシン酸からLSDまで ほか)第5章 有機高分子化合物(漆―重合により生成する堅牢な塗装;多糖類―単糖類の重合により生成する高分子 ほか)
(まえがきより抜粋): 有機化学は敬遠されがちな学問分野の一つである。著者は、それには大きく2つの原因があると思っている。そして、それがこの従来の有機化学の教科書とはまったく異なった観点と手法に基づく教科書を書こうと思ったいきさつでもある。 有機化学が敬遠される原因の一つは、「亀の甲」の問題である。そう、有機化学は、別名いわゆる「亀の甲」といわれる化学構造式(有機化学の言語ともいうべきもの)が理解できなければほとんど理解できない。そして、この「亀の甲」がゆえに敬遠されがちな学問となっている。しかし、「亀の甲」は慣れ親しんでしまえば、けっしてやっかいなものではない。むしろ、「亀の甲」の存在ゆえによく理解できるのである。私の「有機化学」の講義経験でも、その使用にアレルギーを起こさないように「亀の甲」をうまく導入すれば、学生はけっこう「有機化学」に興味をもち、また理解してくれることがわかっている。(中略) 有機化学が敬遠されがちなもう一つの大きな原因は、この学問が現実生活と乖離したものであるという誤解にあると考える。そこで、この教科書においては、この点に着目し、私たちに身近なもの、あるいはマスコミその他で名前を見聞きしたことのある有機化合物を積極的に取り上げることに腐心した。むしろ、この本に取り上げたのは、私たちに馴染みのある有機化合物(とその関連化合物)に限ったといってよい。この点で、この教科書はかなり特徴的である。(中略) くり返しになるが、この本は、まず有機化学に興味をもっていただき、そして通読していただければ、ある有機化合物の化学構造を見ることにより、その化合物がどのような起源をもち、どのような基本的性格を有するものであるかを認識できる程度の実力がつくことを目標としている。そこで、登場した化合物の化学構造についてはもらさず提供するように努めた。一方、この本では、各種の有機化合物の化学反応性や合成法などについての記述は、一部を除いてほとんどを割愛した。そのため、この教科書を通読した結果、もの足りなさを感じる読者も必ずや出てくることだろう。しかし、それこそ、この入門書とその著者である私の意図するところである。もし、いろいろな身近な有機化合物のさまざまな側面についての記述に接するうちに、その有機化合物の化学合成や反応、化学的性質、その起源や生合成などについて、もの足りない部分やもっと知りたい部分を感じるようになったら、その部分こそ、あなたのより詳しく知りたい分野なのである。その場合には、その方面についてより詳しく記述してある他の成書に進むことをお勧めする。この教科書は、そのような読者の踏み台となることを喜びとし、そう感じる読者がたくさん出れば、この入門書の意図は達成されたと歓喜したい。
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1位
又吉直樹
価格:1,320円(本体1,200円+税)
【2015年03月発売】
一覧を見る
[BOOKデータベースより]
第1章 有機化学と私たちの生活(衣食住と有機化合物―衣食住と有機化学の関係;毒と薬と有機化合物―毒や薬の正体の多くは有機化合物 ほか)
[日販商品データベースより]第2章 有機化学の基礎(有機化合物を構成する元素―C、H、O、N、S、Pでほとんど全部;原子の構造―共有結合について ほか)
第3章 分子中に窒素を含まない有機化合物(脂肪酸とポリケチド類―食用油やセッケンの正体を知る;糖質―まずはグルコースを理解する ほか)
第4章 分子中に窒素を含む有機化合物(アミノ酸とペプチド―カニの甘味、昆布のうま味の正体;アルカロイド―イノシン酸からLSDまで ほか)
第5章 有機高分子化合物(漆―重合により生成する堅牢な塗装;多糖類―単糖類の重合により生成する高分子 ほか)
(まえがきより抜粋):
有機化学は敬遠されがちな学問分野の一つである。著者は、それには大きく2つの原因があると思っている。そして、それがこの従来の有機化学の教科書とはまったく異なった観点と手法に基づく教科書を書こうと思ったいきさつでもある。
有機化学が敬遠される原因の一つは、「亀の甲」の問題である。そう、有機化学は、別名いわゆる「亀の甲」といわれる化学構造式(有機化学の言語ともいうべきもの)が理解できなければほとんど理解できない。そして、この「亀の甲」がゆえに敬遠されがちな学問となっている。しかし、「亀の甲」は慣れ親しんでしまえば、けっしてやっかいなものではない。むしろ、「亀の甲」の存在ゆえによく理解できるのである。私の「有機化学」の講義経験でも、その使用にアレルギーを起こさないように「亀の甲」をうまく導入すれば、学生はけっこう「有機化学」に興味をもち、また理解してくれることがわかっている。(中略)
有機化学が敬遠されがちなもう一つの大きな原因は、この学問が現実生活と乖離したものであるという誤解にあると考える。そこで、この教科書においては、この点に着目し、私たちに身近なもの、あるいはマスコミその他で名前を見聞きしたことのある有機化合物を積極的に取り上げることに腐心した。むしろ、この本に取り上げたのは、私たちに馴染みのある有機化合物(とその関連化合物)に限ったといってよい。この点で、この教科書はかなり特徴的である。(中略)
くり返しになるが、この本は、まず有機化学に興味をもっていただき、そして通読していただければ、ある有機化合物の化学構造を見ることにより、その化合物がどのような起源をもち、どのような基本的性格を有するものであるかを認識できる程度の実力がつくことを目標としている。そこで、登場した化合物の化学構造についてはもらさず提供するように努めた。一方、この本では、各種の有機化合物の化学反応性や合成法などについての記述は、一部を除いてほとんどを割愛した。そのため、この教科書を通読した結果、もの足りなさを感じる読者も必ずや出てくることだろう。しかし、それこそ、この入門書とその著者である私の意図するところである。もし、いろいろな身近な有機化合物のさまざまな側面についての記述に接するうちに、その有機化合物の化学合成や反応、化学的性質、その起源や生合成などについて、もの足りない部分やもっと知りたい部分を感じるようになったら、その部分こそ、あなたのより詳しく知りたい分野なのである。その場合には、その方面についてより詳しく記述してある他の成書に進むことをお勧めする。この教科書は、そのような読者の踏み台となることを喜びとし、そう感じる読者がたくさん出れば、この入門書の意図は達成されたと歓喜したい。