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[BOOKデータベースより]
長谷川四郎は天衣無縫の芸術家だった。世界のどこへでも出かけていった。誰とでも親しく付き合った。枠にとらわれることなく悠々自在に活動した。小説だけでなく、詩を書き、絵を描き、童話や戯曲を書き、翻訳もたくさんした。戦前の解放感ただよう港町・函館で生まれ育ち、就職して満州に渡り、軍隊とシベリア抑留の日々を経て帰国、文学・芸術運動へ―。軽やかで、国際的な感覚に溢れ、今もなお新しい作家であり続ける長谷川四郎の魅力を、編集者として最も近い位置で併走した著者が描く。
第1章 函館から満州、そしてシベリヤへ 一九〇九‐一九四九
第2章 『シベリヤ物語』『鶴』執筆の日々 一九五〇‐一九五三
第3章 新日本文学会に入ってみると… 一九五四‐一九五五
第4章 芸術は芸術運動から―記録芸術の会の渦中へ 一九五六‐一九五九
第5章 ベルリンの西と東―壁がなかった最後の年 一九六〇‐一九六一
第6章 ブレヒトを翻訳し、キューバへ行った 一九六二‐一九六四
第7章 十六年ぶりのシベリヤで詩人たちに会った 一九六五‐一九六七
第8章 マヤコフスキー、カフカと取りくみ、子ども向けの本も 一九六七‐一九七〇
第9章 詩が好きだ!コントも童話も 一九七一‐一九七二
第10章 芝居をやろう!木六会をたちあげる 一九七三‐一九七六
第11章 ころんでもなんのその、ひたすら前へ 一九七六‐一九八七