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[BOOKデータベースより]
上田秋成―「歌道之達人」とよばれた男の実像に迫る。『雨月物語』一書を以て近世文芸の白眉と見なされてきた秋成の、和学者・歌人としての側面に注目したとき、秋成という人物と彼の学問・文芸は、どのような相貌をみせてくれるのだろうか。本書は、多才を以て鳴った秋成晩年の諸活動を跡づけ、さらに周縁との関係を解明していくことで、近世中後期の上方における秋成の位置づけや、秋成文芸の新たな理解の可能性を追究した書である。
第1部 秋成の和学活動(秋成の万葉集講義;秋成の実朝・宗武をめぐる活動;秋成と蘆庵社中―雅交を論じて『金砂』に及ぶ)
第2部 秋成の学問と文芸(秋成の師伝観と『戴恩記』;秋成歌論の一側面―『十五番歌合』をめぐって;『春雨物語』「目ひとつの神」の和歌史観;『春雨物語』の「命禄」―「目ひとつの神」を論じて主題と稿本の問題に及ぶ)
第3部 秋成の和学とその周辺(山地介寿の在洛時代;荒木田久老『万葉考槻乃落葉四之巻解』の生成;林鮒主の和学活動と交流;林鮒主年譜稿)
「歌道之達人」とよばれた上田秋成。多才を以て鳴った秋成晩年の諸活動を跡づけ、さらに周縁との関係を解明していくことで、近世中後期の上方における秋成の位置づけや、秋成文芸の新たな理解の可能性を追究。