この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- ホットケーキが焼けるまで
-
価格:2,640円(本体2,400円+税)
【2022年10月発売】
- 草むらの小屋
-
価格:1,980円(本体1,800円+税)
【2023年06月発売】
- 隣人の愛を知れ
-
価格:781円(本体710円+税)
【2021年09月発売】
- 試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。
-
価格:638円(本体580円+税)
【2014年02月発売】
ユーザーレビュー (1件、平均スコア:5)
レビューを評価するにはログインが必要です。
この商品に対するあなたのレビューを投稿することができます。
- hamachobi
-
マルドゥック・スクランブルの面白さを再認識
「マルドゥック・スクランブル」と言えば、2003年に早川書房から文庫3冊として出され、その年の日本SF大賞を受賞した名作SF。この「改訂新版」はその3冊の合本版。ただし、大幅改訂が加わっている。
この改訂新版が出た2010年は、著者の「天地明察」のヒットや「マルドゥック・スクランブル」のアニメ化もあり、冲方丁が売れに売れた年だった。もちろん、私は文庫判刊行時からのファンでもあり、迷わず購入したのだが、内心は便乗商法かとも思っていたが、そんなことはなかった。3分冊にわかれた文庫判ももちろん読んではいたんだが、改めて1冊の本として、第1部「圧縮」、第2部「燃焼」、第3部「排気」を通して読むと、より一層読み応えのあるハードボイルドミステリの雰囲気を持った大長編SFの傑作であると思った。
ただ、大幅改訂ということだったんだけど、具体的にどこがどう変わったのかは正直分からなかった。それは私の記憶力の無さもあるのだろうが、それだけ、この小説が完成した小説であるせいだと思う。それぞれの版は、同じマルドゥック・スクランブルでありながら、独立した小説なのだ。
この「改訂新版」の後には、「完全版」なる文庫判も出ているので、そちらは、ちゃんと読み比べてみよう。
[BOOKデータベースより]
死んだほうがいい。死にたくない。生き残る―。“天国への階段”をシンボルとするマルドゥック市。ある夜、少女娼婦ルーン=バロットは、賭博師シェルの奸計により爆炎にのまれる。瀕死状態の彼女を救ったのは、委任事件担当者にしてネズミ型万能兵器のウフコックと、ドクター・イースターだった。一命をとりとめたバロットはシェルの犯罪を追うが、その眼前に敵の事件担当官ボイルドが立ちはだかる。それはかつてウフコックを濫用し、殺戮の限りを尽くした因縁の相手だった。壮絶な銃撃戦の果てバロットとウフコックは、シェルが運営するカジノで自らの有用性をかけた勝負に挑む。過去の自分と向き合い、生きる意味を考え始めたとき、バロットの最後の闘いが幕を切った―。少女の喪失と再生を描いた著者の最高傑作に、大幅な改訂を加えた新版、堂々刊行。
[日販商品データベースより]賭博師シェルの奸計により死の淵を漂った少女娼婦バロットは、委任事件担当官ウフコックの助力で再生、自らの存在証明を賭けてカジノでの熾烈な勝負に挑む。「天地明察」著者の最高傑作に、大幅な改訂を加えた新版。