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[BOOKデータベースより]
東を向くとアジア、西を向くとヨーロッパ。どこからが他者でどこからが自己か。ゆらぎ、ぶつかり、かさなりあう無数の意識が「世界」を織り成す。
総論 “東”と“西”―特にロシアと東方との関係について
1 「ユーラシア」という発想(ロシア文学における東と西;思想としての戦間期ユーラシア主義―ロシア思想のグローバル・ヒストリー;現代ロシアのユーラシア主義の検証―現実政治の脈絡のなかで)
2 “周縁”から見た“東”と“西”(チェコ人のロシア表象と自己表象―中欧から見たロシア;ツァーリとシャーに仕えたアルメニア人―「言葉の箱」と呼ばれた一族の活動から;カザフ知識人にとっての“東”と“西”―階層的国際秩序の認識と文化的精神性の希求)
3 東西接触による文化・社会変容(複合する視線―チュヴァシの在来信仰とロシア正教会;セルビア語の言語構造に見る“東”と“西”―中東欧・バルカンにおける言語接触)
ヨーロッパとアジアを結ぶ呼称、「ユーラシア」。東を向くとアジア、西を向くとヨーロッパ。隔てでもあり接触の場でもある「東」「西」の境界を無数に抱える、ユーラシア世界の豊饒さに迫る。
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