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[BOOKデータベースより]
戦後80年の初夏、白衣一杖にすげ笠を被った88歳の沼田昭平は、豪華客船“太平象牙号”で南太平洋に向けて出発した。目的はニューギニア島で途中下船して亡き父の遺言を果たすこと。セピック河を遡り奥地のタントゴラン村にたどり着いた昭平は、そこでかつて瀕死の日本兵である父を助けてくれた部族の末裔に出会う。いまだに原始的な狩猟農耕と物々交換の生活をして平和に暮らす彼らに心動かされた昭平は、人生の最後の時間を村で生きる決心をする。しかし大国企業の天然ガス採掘の足音に脅かされる原住民たち。昭平は彼らとともに村を守り闘う決意を固める…。
[日販商品データベースより]八十八歳の老人が挑む人生終幕の旅――「昭和と戦争の三部作」最後の長編小説。亡き父の遺言を果たすため南太平洋の島に遺骨収集の旅に出た昭平。辿りついた地は村の人々が原始的な生活をして平和に暮らす桃源郷だった。彼は村で暮らす決心をする。だが迫り来る大国企業の天然ガス採掘の足音に脅かされる原住民たち。昭平は共に村を守り闘う決意を固める。渾身の力で未来を切り拓いていく老人の成長物語。