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[BOOKデータベースより]
柄谷は、コミュニケーション=交換を、共同体(制度)のなかにおいてでなく、共同体と共同体の《間》に見ようとする。すなわち、なんら規則を共有しない《他者》との非対称的な関係に、コミュニケーション=交換の基底を見出している。規則が共有される共同体の内部では、私と他者は対称的な関係にあり、したがって私と他者の対話は、自己対話(モノローグ)にすぎない。柄谷は、これに対して「態度の変更」を敢行する。それは《他者》と向かいあう関係においてものをみることだ。この「態度の変更」は、彼自身のこれまでの仕事に対する転回であると同時に、あらゆる知の領域に転回をせまるだろう。『探究』は、柄谷行人の代表的な仕事となるだろう。
第1章 他者とはなにか
第2章 話す主体
第3章 命がけの飛躍
第4章 世界の境界
第5章 他者と分裂病
第6章 売る立場
第7章 蓄積と信用―他者からの逃走
第8章 教えることと語ること
第9章 家族的類似性
第10章 キルケゴールとウィトゲンシュタイン
第11章 無限としての他者
第12章 対話とイロニー