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[BOOKデータベースより]
牡蛎は沈黙の象徴なのに、二人の会話は牡蛎の話から始まった。「これでクレールの牡蛎があれば完璧ですね」パリを発つ朝、偶然道連れになった男が、気障なことを言う。彼が覗いた買物篭には、空港の売店で買ったノルマンディーの山羊の乳のチーズ、シャトー・オー・ブリオン71年の赤、コート・ド・ジャンパーニュ74年の白が入っていた。―美味しいものに目がない同類であることを確認し、ついに結婚して人生の道連れになった二人が、独特の嗅覚で美食を漁る食味エッセイ集。
牡蛎は饒舌だった
ピラミッドに何が起こったか
迷宮のワインは辛かった
開けごま、開け朝市、台所
目黒の秋刀魚、パリの鰯
退院祝いのシャンペン朝食
キムチ・ホスピタリティーに乾杯
神嘉する里の料理長
漂泊の美酒に棒ぐる宴
鮪の移動祝祭日
聖餐の起源
豚の涙を踏み越えて
麺喰いの美学
デザートに愛をこめて
地平線に美食の潮騒が聴える
野蛮大好き
味覚の二都物語
最後の晩餐