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[BOOKデータベースより]
小網町の白扇屋・吉野屋へ婿入りした岡三郎は、一緒になったばかりの妻に惚れ込んでいたが、どうやらまだ夫婦の契りがないらしい。それを聞いた老舗眼鏡屋・村田屋のあるじの長兵衛は、吉野屋の一番弟子が問題の鍵を握ると言い出して…(「蒼い月代」)。飛鳥山にて湯治中の長兵衛のもとを自身番が訪ねてきた。村田屋の手代頭を名乗る男が、村田屋の天眼鏡を江戸で評判の料理屋の板長へ貢げばそこへの仕入れがかなうと、王子村の豆腐屋から大金を騙し盗ったらしく…(「湯どうふ牡丹雪」)。創業百二十年を迎える老舗眼鏡屋のあるじは、知恵と人情で問題に挑むお江戸の“名探偵”。時代小説の名手による、心に沁みる極上の六篇。
[日販商品データベースより]吉野家へ婿入りした岡三郎は、妻・おそめに惚れ込んでいたが、どうやらまだ夫婦の契りがないらしい。それをきいた長兵衛は、吉野家の主人から依頼されていた眼鏡の受け渡しを神社の本殿で行うと言い出して……。(「蒼い月代」)
長崎での遊学から戻って以来、“オランダかぶれ”の風を吹かせていた息子・敬次郎に困り果てた長兵衛は、敬二郎を研ぎ常兄弟の元へ奉公に出すと決める。敬二郎の長崎談義を面白がって聞いてくれる兄弟に、奉公も上手くいきそうだと喜ぶ敬二郎だったが……。(「よりより」)
ひいきの芸者・純弥にカネを惜しまず、さりとて旦那風を吹かせない長兵衛に、誰もが一目置いていた。そんなあるとき、純弥からお茶屋を普請するために力を貸してほしいと手紙が届き……。(「上は来ず」)
家宝の天眼鏡で見通すのは謎か、心か。お江戸日本橋を舞台に知恵と人情で謎を解く、村田屋長兵衛大人気シリーズ第二弾!