- 白い盾の少年騎士 下
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岩波少年文庫 578
Geheimen van het wilde woud.- 価格
- 836円(本体760円+税)
- 発行年月
- 2006年11月
- 判型
- B6
- ISBN
- 9784001145786
[BOOKデータベースより]
騎士ティウリは、エヴィラン国の悪だくみをピアックとともに知らせにいく途中で、敵の矢を受け、深い傷を負った…。騎士たちが見守るなか、ウナーヴェン王国の皇太子とエヴィラン国王(じつは双子の兄弟)は、決闘の日を迎える。中学以上。
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行方不明だったティウリやベンドゥー騎士の友人、リストリディン騎士の居場所が後半になってようやく判明しました。
生きていてくれてよかったと思いました。トンケの本作品では、ふつうに主人公の知人友人たちが死んでいってしまうので、時に悲しくなります。
殺されるシーンは詳細には書かれていないのですが、生き残った者たちが回想と共に一言二言いなくなってしまった友への思いを語るシーンが何か所かあり、そんなところを読んでいると読み手のこっちもつらくなるのです。
この物語は騎士道(騎士が守るべき戒律や美徳)が重んじられ、時に善と悪とが混ざり合い、何が本当に正しい行いなのかわからなくなりそうになります。
それでも少年騎士(17歳)のティウリは、騎士として正しい行いをすべきとまっすぐに行動していきます。
その姿はとてもかっこいいです。
物語の後半では、ティウリの父「勇者ティウリ」も登場し、戦場に赴きます。毅然とした態度をとりつつも、息子の安否を心配している勇者ティウリもまた父としてかっこいいなぁと思いました。
最後はやや悲しい結末を迎えますが、エピローグでうっすら明るい未来の光が差し込んできたように感じました。
騎士の物語は、サトクリフが有名ですが、彼女の作品とはまた違った面白さがたくさん詰まっています。
ぜひ、手に取っていただきたい物語です。(てんぐざるさん 50代・埼玉県 女の子23歳、女の子19歳)
【情報提供・絵本ナビ】