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[BOOKデータベースより]
圧倒的迫力の下巻では、化石燃料を基盤にした経済・社会のあり方そのものにノーを突きつける草の根抵抗運動が世界各地で展開、拡大しつつあることを現地取材により明らかにし、さらに化石燃料企業から投資を撤退するダイベストメント運動が急速に広がっている(自らもその先頭に立っている)ことなど、明るい展望も取り上げている。壊滅的な気候変動を回避するために残された時間はあとわずかしかない。しかも本書刊行後に発足した米トランプ政権は二〇一七年六月、パリ協定離脱を表明しており、本格的な気候変動対策がますます遅れることが懸念される。一方で、異常高温、干ばつ、山火事、巨大ハリケーン、洪水、日本でもこれまでに経験したことのない集中豪雨など、世界中で温暖化の影響と思われる異常気象や極端な現象が頻発している。地球が私たちの子孫、そのまた子孫の代まで持続可能であるために今、何をなすべきか。本書の突きつける問いは重く、また誰ひとりその問いを逃れることはできない。
第2部 魔術的思考(救世主はいない―環境にやさしい億万長者は人類を救わない;太陽光を遮る―汚染問題の解決法は…汚染?)
第3部 何かを始める(「抵抗地帯」―気候正義の新たな戦士;愛がこの場所を救う―民主主義、投資撤退、これまでの勝利;ほかにどんな援軍が?―先住民の権利、世界を守る力;空を共有する―大気という共有資産、気候債務の返済;命を再生する権利―採掘から再興へ)
跳躍の年―不可能を成し遂げるために残されたぎりぎりの時間