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- わたしたちが孤児だったころ
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ハヤカワepi文庫 epi 34
When we were orphans.- 価格
- 1,034円(本体940円+税)
- 発行年月
- 2006年03月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784151200342
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ユーザーレビュー (2件、平均スコア:5)
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「3 SPECIAL BOOKS」レビューコメント
美しい文体。回想に回想を重ね遠回りしながら核心に迫ると思いきや答えを出さない。ひさびさ、はまった。
- みみ
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激動の上海に、自分の過去を探しに。
幼い頃上海の租界で育ち、
両親を突然の失踪で失っていた英国人バンクス。
彼は一人イギリスに帰って教育を受け、
探偵を志します。
そして年と実績を重ね、
探偵としての名声を得、
社交界の一員としても頭角を現し始めた彼は、
消えた両親を探し出すため、
戦火の迫る上海に戻ります。
謎を探る内に見えてくる、
戦争の発端とも言える
阿片の問題。
カズオ・イシグロが、
常にテーマにしていると思われる、
“自己認識の危うさ”。
それが本作でも描かれ、
読者は、
バンクスの一人語りからは
事の全貌がつかみ切れないまま、
イギリスから上海へ、
そして事件の核心へと迫っていきます。
後半の疾走感と、
読んだ後に残るやり切れない気持ちの
大きさのギャップ。
エンターテインメントとしても、
文学としても秀逸です。
[BOOKデータベースより]
上海の租界に暮らしていたクリストファー・バンクスは十歳で孤児となった。貿易会社勤めの父と反アヘン運動に熱心だった美しい母が相次いで謎の失踪を遂げたのだ。ロンドンに帰され寄宿学校に学んだバンクスは、両親の行方を突き止めるために探偵を志す。やがて幾多の難事件を解決し社交界でも名声を得た彼は、戦火にまみれる上海へと舞い戻るが…現代イギリス最高の作家が渾身の力で描く記憶と過去をめぐる至高の冒険譚。