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[BOOKデータベースより]
ただ作品に寄り添ってその声を聞き取ろうとするとき、心臓を割って血潮を浴びせかけるように書いた漱石の、必死の姿が立ち上がる。最も多くの自筆原稿に触れ、画期的な『漱石全集』を編纂した著者が、全作品はもとより、書簡・日記・談話などに残されたわずかな痕跡の意味を掘り起こし、漱石が考えたこと、表現しようとしたことの本質に迫る。
声を聞く
小さな疑問
生きることの淋しさ
なぜ自殺したのか
学究生活
「生きる」から「死ぬ」へ
「書く」ことの意味
両棲動物
言葉をめぐる二つの態度
「ゼネラル」と「スペシアル」
心事
断って異常
過去を語る
「心」と「こゝろ」
小手試し
京での再発
呼称について
話者の位置
親身に
まとまらないということ
不人情
夫婦の視点
一時期の英詩
女の技巧
手腕の有無
非を改める
「反対の方面」
金の力
教育論
血を枯らしに行く道
心内の声
ハンナとグレイス
船上にて
余の意思以上の意思
「変わる」前後
存在の違和
すべてを行李の底に
獣の声
片付かないということ
生きる
余滴
最も多くの自筆原稿に触れ、画期的な最新版『漱石全集』を編纂した元岩波書店編集者が、全作品はもとより、書簡・日記・談話などに残されたわずかな痕跡の意味を掘り起こし、漱石が考えたこと、表現しようとしたことの本質に迫る。