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講談社 篠田桃紅
点
歳を取ってはじめて得られる喜びがある。一〇七歳。世界的美術家が遺した「人生のことば」。
ことば篇(みんな誰だってひとり;自由は人生を生きる鍵;人は苦しむ器;あきらめて救われる;老いを受けとめる ほか)人生篇(大正―少女時代の思い出;大正後期から昭和初期へ―自由を求める日々;昭和戦時中―生死の境をさまよう;昭和戦後―父母との別れ、そして渡米;昭和後期から平成、令和へ―人間の歴史を思う)
一〇七歳の世界的美術家が最後に遺した「人生のことば」歳を取るというのは、悲しむだけのものでもない歳を取ってはじめて得られる喜びがある三月一日に一〇七歳で世を去った篠田桃紅さん。この本の制作途中、「これが最後の本になる」と繰り返し言っていました。桃紅さんの人生哲学を短い言葉で伝える「ことば篇」と、これまでの人生を写真と文章で振り返る「人生篇」、二部構成でお届けする、最後にして決定版と言える著作です。戦後、世界のアートシーンを牽引するニューヨークに単身で渡り、国際的な評価を得た篠田氏は、日本で最初に自由を希求した女性、と言えるかもしれません。その人生は冒険と波乱に満ちていましたが、自分の心のままに道なき道を歩いてきました。いまより女性の生き方の選択肢がずっと狭く、さらに戦争、結核など、死と背中合わせにあった 昭和の時代に自由を貫くことは並大抵のことではありませんでした。「人生編」で桃紅さんはこう語ります。「自由というのは、気ままにやりたい放題することではなく、自分というものを立てて、自分の責任で自分を生かしていくこと。やりたいように振る舞って、人にも頼る。それは自由ではありません。自分の行動に責任を持って考え、自分でやる。それが自由で、だから自らに由る(=因る、依る)という字を書くのです」今の時代、自由の大切さを誰もがわかっているけれど、「自らに由って立つ」ことの難しさは変わっていないかもしれません。本書の桃紅さんの言葉は、自分らしい人生を生きたいすべての人に向けての、エールとアドバイスになるでしょう。
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[BOOKデータベースより]
歳を取ってはじめて得られる喜びがある。一〇七歳。世界的美術家が遺した「人生のことば」。
ことば篇(みんな誰だってひとり;自由は人生を生きる鍵;人は苦しむ器;あきらめて救われる;老いを受けとめる ほか)
[日販商品データベースより]人生篇(大正―少女時代の思い出;大正後期から昭和初期へ―自由を求める日々;昭和戦時中―生死の境をさまよう;昭和戦後―父母との別れ、そして渡米;昭和後期から平成、令和へ―人間の歴史を思う)
一〇七歳の世界的美術家が最後に遺した「人生のことば」
歳を取るというのは、悲しむだけのものでもない
歳を取ってはじめて得られる喜びがある
三月一日に一〇七歳で世を去った篠田桃紅さん。
この本の制作途中、「これが最後の本になる」と繰り返し言っていました。
桃紅さんの人生哲学を短い言葉で伝える「ことば篇」と、
これまでの人生を写真と文章で振り返る「人生篇」、
二部構成でお届けする、最後にして決定版と言える著作です。
戦後、世界のアートシーンを牽引するニューヨークに単身で渡り、国際的な評価を得た篠田氏は、日本で最初に自由を希求した女性、と言えるかもしれません。その人生は冒険と波乱に満ちていましたが、自分の心のままに道なき道を歩いてきました。
いまより女性の生き方の選択肢がずっと狭く、さらに戦争、結核など、死と背中合わせにあった 昭和の時代に自由を貫くことは並大抵のことではありませんでした。「人生編」で桃紅さんはこう語ります。
「自由というのは、気ままにやりたい放題することではなく、自分というものを立てて、自分の責任で自分を生かしていくこと。やりたいように振る舞って、人にも頼る。それは自由ではありません。自分の行動に責任を持って考え、自分でやる。それが自由で、だから自らに由る(=因る、依る)という字を書くのです」
今の時代、自由の大切さを誰もがわかっているけれど、「自らに由って立つ」ことの難しさは変わっていないかもしれません。
本書の桃紅さんの言葉は、自分らしい人生を生きたいすべての人に向けての、エールとアドバイスになるでしょう。