- マルチナショナリズム
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ケベックとカナダ・連邦制・シティズンシップ
Federalism,citizenship,and Quebec.彩流社
アラン・G.ガニョン ラファエル・イアコヴィーノ 丹羽卓 古地順一郎 柳原克行 丹羽卓- 価格
- 3,300円(本体3,000円+税)
- 発行年月
- 2012年03月
- 判型
- B6
- ISBN
- 9784779117657
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[BOOKデータベースより]
どの国にもその歴史・社会・ネイションに見合った固有の原理がある。カナダにおける「ケベック問題」の考察を通して、複数のネイションがひとつの連邦国家の中で共存・共栄する「開かれた連邦」の可能性を探究する。
第1章 序/マルチナショナリズムの探求
[日販商品データベースより]第2章 歴史的基盤と憲法秩序の発展―ケベックにおける異議申し立ての政治
第3章 カナダにおける連邦制の原則―代表制をめぐる多面的な理解
第4章 二つのナショナルな統合モデル―選択の文脈を確立するために
第5章 シティズンシップと民主政―メンバーシップの問題
第6章 現代の課題とカナダの未来
ケベックが行った政治的意思表明を見ながら自決の歴史を探求する
「ケベック問題」はカナダ人なら誰でも馴染みの問題である。とはいえケベック以外では反発を招くことが多い。それは果てしない政治的難題を触発するからだ。カナダは「開かれたマルチナショナルな連邦」となる可能性を持っている。そうした考えと立憲連合に向けての新しいアプローチを提示する。ケベックは自決権を己の存在をかけて執拗に追及し、それを揺るがせにできないものとして一貫して主張してきた。その過程でマルチナショナルな連邦制をめぐって成長している研究領域にあって、ケベックのケースは重要な中心点となった。理由は複数のネイションからなる国家には憲法上いくつかの可能性があるなかで、どのように交渉を進めるかという点でケベックのケースが実りある規範となり得るからだ。カナダは、歴史、社会、そしてネイションの多様性に見合った固有の原理がある。それに基づいて最終的には自身を構築するカナダの将来展望のためにケベックのケースは貢献できる。カナダは「モデル」となる国として成長してきたが 現在は自己検証の途上にある。「ケベック問題」は「カナダ人とは何者か」を考えるための本質的な問題として受け取られなければならない。
[第22回カナダ出版賞受賞]