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[BOOKデータベースより]
死刑囚の父×一人残された娘。戦前から令和まで続く謎。慟哭の「冤罪」大河ミステリー。
[日販商品データベースより]◎第16回 山田風太郎賞受賞作!◎
再審の「開かずの扉」が生む不条理。
抗う者たちの、魂の人間ドラマ。
重厚なリーガルミステリーの中で、女と男たちの人生が息をしている。
作者の才能はタフだ。
――朝井まかて
見てきたように景色と人を思い出せる。
物語に押し倒されるというのは、きっとこういうことなんだろう。
――桜木紫乃
生きるということは、かくも哀しく美しいものか。
司法の闇、冤罪の虚構、人間の絆。作家の才能に嫉妬する。
――堀川惠子
時代を超えて受け継がれる法律家の矜持に心が震えた。
―五十嵐律人(作家・代表作『法廷遊戯』)
わたしはこれ以上のリーガルミステリを知らない。
―染井為人(作家/代表作『正体』)
少女は誓った。「真実」を知る者として、何人にも屈さぬと。
男たちは人生を賭して、約束を繋いだ。
昭和、平成、令和。弁護士として、検事として――。
【あらすじ】
昭和18年。戦時下、「神都」と称される伊勢で、弁護士の吾妻太一は苦悩していた。
官憲による人権侵害がはびこり、司法は死んだも同然。
弁護士は正業にあらずと、子どもたちにさえ蔑まれていた。
だが、一人の少女・波子との出会いが、吾妻の運命を変える。
彼女の父は、一家惨殺事件で死刑判決を受けた囚人だった。
「お父ちゃんを助けて」
波子の訴えを受け、吾妻は究極の手段に打って出る。
無罪の証拠を得るため、自らも犯罪者として裁かれる覚悟をして――。
だがそれは、長い戦いの始まりに過ぎなかった。